【温室でなくても・毎年】窓辺で咲かせる胡蝶蘭の育て方

名前のとおりの花姿「胡蝶蘭」
南東向きの窓辺。ここでほぼ放ったらかしの胡蝶蘭が、毎年開花する

CONTENTS

  • 家で咲かせる胡蝶蘭は野趣あふれる花姿
  • 胡蝶蘭を愛でられる期間は、365日!
  • 「着生」する独特の根と葉を楽しもう
  • TIPS【意外と簡単】コチョウランの植え替えと管理<わが家流>

●家で咲かせる胡蝶蘭は野趣あふれる花姿

一本の茎にあでやかな花があふれるように咲く胡蝶蘭(コチョウラン)は、フラワーショップのディスプレイでもいっそう目を惹く花。贈答用に向くとてもゴージャスな大株もあれば、手のひらに乗りそうなくらい小さい鉢に仕立てられた可憐なものも。

この小さな”からだ”にこれだけの花が咲く

市販の胡蝶蘭は、花を存分に楽しむため、先を丸く折り返した棒に花茎を誘引さ(留めつけら)れている。高く誘引された花茎に、丸っこい葉がついて、まるで白鳥のような姿には気品があるが、一方で、翌年に出てきた花茎を誘引せずに咲かせれば、野趣のある「胡蝶蘭本来の花姿」を見せてくれる。

●胡蝶蘭を愛でられる期間は、365日!

胡蝶蘭は花が終わると、花茎を切り、根を水苔でくるんで植え替えし、うまくいけば、翌年にも花をつけた姿を見られる。早春に葉の間からじわじわと出てくる花茎は、太陽を探してゆるくカーブしながら光に向かう。開花の準備は、わが家ではおよそ一カ月。葉が茂るわけではなく、とてもシンプルな姿なので、日に日に花茎がのび、小さなつぼみができあがっていく様子を観察できる。

一年ぶりの花に期待もふくらむ

●「着生」する独特の根と葉を楽しもう

胡蝶蘭は、その花につい目が引き寄せられがちだが、葉を見れば、こちらもなかなかに美人さんで、ぷっくりつやつや。胡蝶蘭の原種「ファレノプシス」が発見された場所はフィリピンで、高温多湿を好み、葉には水分や養分を貯めているのだ。そして、「着生」といい、地中ではなく、岩や樹の上に根を張って生きているため、根は太さがあり、見かけは茎のようにも見える。

華麗な花の下で、もやもやしている根っこ。ぼくのひげとまゆも、もやもやですにゃ

「何かにしがみつかなければ」と”もやもや”と葉の下から伸びてくる根と、すべらかに光る葉のコントラストがおもしろく、次の花が咲くまでは、観葉植物として楽しめますよ。

【意外と簡単】胡蝶蘭(コチョウラン)の植え替えと管理<わが家流>

※2023年秋、植え替えを予定しているので、写真を掲載予定。

■必要なものは、水苔と鉢

必要なものは、水苔と鉢。水苔は水につけてふやかしておく。市販の胡蝶蘭の鉢は、たいがい素敵なものが使われているので、そのまま使ってOK。ただし、窮屈にならないよう、一株ずつ、鉢を用意してあげるのがおすすめ。

■ポリポットから出してあげる

購入したりプレゼントされた胡蝶蘭は、たいがいポリポットに一株ずつ入れたものが、2,3株、化粧鉢に詰め合わされている。花が終われば、誘引をほどき、根本から花茎を切り落とし、ポリポットを鉢から引き出す。誘引されていた針金や棒は、取り除く。(次に花茎がでてきたとき、誘引したければ保存)※植え替えのタイミングを逃したことがありますが、植えつけの状態がよいものは、そのままでも翌年咲いたことがあります。

■「着生」するような環境を整える

ポットからそっと出した根は、黒くなったり、スカスカになっていて、手でぽろっと取れるものは取ってしまう。

原産地で「着生」しているランを想像して、水を絞って丸くボールのようにした水苔に根でつかむような感じで株を置き(水苔に”しがみつかせる”感じ)、根の表面を覆うようにさらに水苔を少し足しながら鉢に”押し込む”。あまりにぎゅうぎゅうして傷つけないように、でもスカスカさせず、ぴったりフィットするように。

■水やり=スコール、直射日光には当てない

水やりは、水苔が乾いていて、葉の弾力(水分)が少し失われ始めたくらいのとき、蛇口の下へもっていき、シャワー栓でなるべく根本に水をじゃーっとかける。鉢底の穴から出る水は出し切り、水苔がしっとりと湿っているくらいにする。原産地のスコールを想像して。冬は少しあたたかい水をかけています。
肥料は、液肥を花茎が伸びてきたころに一カ月間くらいあたえています。

葉は、数えるくらいの枚数しかなく、長命。変色してきても、手でさわるとぽろっと取れるまで置いておく。ひどい葉焼けや、あきらかに枯れてしまっているところは部分的にカットすることも。窓越しでも、直射日光で葉はやけどする。レースカーテン越しくらいの光のなかに。

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