【瀬戸内/しまなみSetouchi Shimanami】癒される隠れ家的スポット 桜井海岸

来島海峡大橋 亀老山展望台より

本州からしまなみ海道がつながる今治市。海の道は、四国に向かって最後の来島海峡大橋を渡ると、愛媛県の高縄半島という半島の突端部近くに到達する。
この橋の到達地の西側、東側で、大きく景観をわけるのが、日の出時、そして夕暮れ時。東側は朝日が海から差し、西側では夕日が海に溶けていく。
この記事では、東側の浜辺を紹介!

海山城展望公園から高縄半島の西を望む

●天満宮の鎮座する松原美しい浜辺

しまなみ海道を今治インターで降り、東へ車で約20分。朝日が美しい桜井海岸の志島ケ原には、菅原道真を祀る綱敷天満宮が鎮座する。大宰府へと左遷されていく道真が漂着し、村人が漁の網を丸く敷いてもてなしたのが始まりといわれている。
松林を東へ進んでいくと、道真が衣を掛けて干したという衣干石があり、今もたくさんの漁船が浮かぶ漁港でいったん砂浜は途切れる。

●薬師如来も招いた古来の天然サウナ

漁港を超えてさらに東へ続く海沿いの道「向山沖浦線」を進むと、また美しい浜辺があらわれ、道は大きな岩場のトンネル前で終了。この岩場の上に、小さなお堂が建っており、「石風呂薬師堂」と呼ばれる。
「石風呂」とは蒸し風呂のこと。お堂の下の岩屋ではコシダというシダを焚いた蒸し風呂で、空海も訪れたという昔から現代にいたるまで、人々が癒されてきた。現在は、石風呂は休止されているが、湯治に訪れる客を迎えた建物に往時の気配が残る。

石風呂薬師堂から見下ろす浜辺

●”隠れ家的”癒しの浜辺で過ごすひととき

道は途絶えるが、砂浜はさらに東へと続く。人もサギも、のんびりと釣りを楽しむような浜辺では、時を忘れ、ただ波音が心身をほぐしてくれるような感覚になる。左手に薬壺をもつ薬師如来は、病気の人々を救う仏さま。そんな薬師如来を招いたのもうなずける、ただ浜に座るだけで癒されるような”隠れ家スポット”。自身の健康を願って、また感謝して、手を合わせたくなる。サウナ好きの人は、石風呂の再開も祈りたくなるかもしれない。

波打ち際の小魚を狙っているらしい

しまなみ海道~志島ケ原~石風呂薬師堂

出典:地理院地図を加工して使用

しまなみ海道を今治ICで降り、国道317号線。県道38号線は海沿いに走る道。今治市街を経由し、志島ケ原への道中、織田が浜、唐子浜などを散策しても。どちらも美しい浜辺。

Flowers Know 春夏秋冬

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